☆ふぐのうんちく☆

 菊盛り ふぐの刺し身の盛りつけは個性豊かで、芸術と言っても良いくらいです。
菊の花のように盛りつける菊盛りの他、鶴盛り・くじゃく盛りなどがあります。
ただ平らに円状に盛る盛り方は、べた盛りといいます。

★いな福は少し厚めの薄切りで、親方が心を込めて、盛り付けます♪
 ヒレ酒 格別の味と香りで、ふぐ通にはたまらない美味しさです☆
真冬の天日でしっかりとカラカラに干します。ヒレの焼き方は難しいのです。
中心までしっかり・こんがりと焼けていないと駄目なのですが、
素人がしっかり焼こうとすると、真っ黒コゲになってしまいます。

熟練者が焼いたヒレをコップに入れ、沸騰直前まで熱めに燗をした酒を注ぎ入れ、
一分ほど旨味をお酒に染み込ませ、マッチ等でコップ上のアルコール分を燃やして、
ひれをフタに取り出し、本物だからこそ、同じひれで2杯・3杯と
風味豊かな「ひれ酒」を味わうことができます。


※火がついたヒレを箸でつついて、いつまでも燃やしている方がいらっしゃいますが、
煮詰まって味醂みたいになってしまいますので、ご注意下さいませ〜。

 ふぐ皮 ふぐの皮は「鮫皮」「身皮」「とうとうみ」と3種類あります。
3種類の個性が合わさって、美味しいハーモニーと歯ざわりが生まれます。
湯引いた後、冷水でサッと冷やし細切りにして刺し身に盛りつけます。
或いは単品で…

また、皮とともに細かく切って煮込み、味を付けたものを冷やして
凝固させた煮こごりは、コラーゲンいっぱいの逸品となります♪
 ふぐ煮こごり ふぐは多くのゼラチン質を含んでいます。
皮や身をじっくり煮込み、旨味やゼラチン質が出てきたところで味つけし、
固めます。舌にとろけるような美味しさはふぐならではのものです。
身体にも美容にも有効な成分を豊富に含んでおります。
本物は時間が経つと溶けてしまいますので、出された時に食べましょう。
溶けない物はゼラチン粉を使っているかも…
 ふぐ唐揚げ 中落ちやアラですが骨と身の間に旨味が凝縮しています。
いわゆるスペアリブですネ。骨のまわりが特に美味しいので、
手づかみでしゃぶるように味わってみてください♪

ふぐは油と相性がよく、唐揚げにすることでふぐの美味しさを凝縮し、
深い味わいが好評です♪
 ふぐ焼き この美味しさを知ったら、ヤミツキになる事、請け合いです
親方特製のタレに十数分漬け込み、焼きます。
コンガリ美味しい匂いと共に絶品です♪


骨のまわりが特に美味しいので、
手づかみでしゃぶるように味わってください♪
 ふぐ白子 オスの生殖腺・精巣のことです。秋はまだ小さく、冬になると大きくなります。
希少価値があり、価格も高くなります。
ふぐの白子は優雅で品のある珍味の代表格です♪
これがふく料理の最高級と絶賛される方もおられるように、
口の中にゆっくり広がる深い味わいは、本当に贅沢な気分となるものです。

白子の食べ方は、色々あります。ちりで食べる場合や、
白子焼・白子天ぷら・白子豆腐として一品で出される場合があります。
※写真は白子と身皮です。
 ふぐちり ふぐを刺し身にした後、残った中落ちやアラで作る鍋です。
昆布で「だし」を取り、煮立ってから、まず、ダシの出る椎茸を入れます。
次にふぐのアラを入れて、順番に野菜や豆腐を入れて行きます。
浮いたアクを取り除きます。自家製のポン酢に薬味を添えていただきます。

食べ終わったら、ご飯と卵、小ネギなどを入れて雑炊に↓
 ふぐ雑炊 コースのメインデッシュと言う方も居られます♪

「ちり」の残り汁を残り物が無いようにきれいに取り除き
ご飯を入れ、煮立ったら、「溶き卵」を入れて、火を止め、
ご飯にまといつくように混ぜます。

小ネギをちらします。

お好みにより、「ポン酢・醤油」を入れます。

日本の究極の美味!天然とらふぐ!!

フグの旬は「彼岸から彼岸まで」、つまり9月20日前後から3月20日前後までと言われ、
中でも味が最もおいしくなるのは、大寒の頃とされています。
春の産卵に向けて、オスもメスもたっぷり栄養をとって体調を整えるため、
身が一気に肥えるからです。オスの精巣である白子も、この時季が最高。

フグ科の魚は世界に約100種生息しています。
一般的に日本近海の「ふぐ」と呼ばれる魚は41種類あります。
しかし、フグには他の魚には見られない天然の雑種も多く、未解明の点も多々あります。

ご承知の通り、フグには毒がつきもの。フグの毒は正式にはテトロドトキシンと言い、
毒性は青酸カリの千倍(縄文時代以来、何人の日本人が命を落としたことでしょう)。
最も食用に適したトラフグでさえ、眼球、卵巣、肝臓、心臓、えら等、身体中に毒を持ち、
調理の際はそれらをすべて除去しなければなりません。

フグの毒で誰もが思い出すのは、八代目・坂東三津五郎さん。
祇園の料亭で、本当は客に出してはいけない肝を出させ
(噂では大分では肝を食すとか?…食べられないこともないようですが)、
同席者が食べなかった分も含めて4人前を食べたために
毒が致死量を越え、ポックリ逝ってしまいました。
公演の千秋楽で体が疲れていたのでしょうか…4人前は多すぎましたね。

 ちなみに、ふぐの取り扱いに関する条例が日本一厳しいのは東京都。


☆食品衛生法は消費者にフグを提供する業者などに
ふぐ調理師免許を義務付けているが
都条例はフグの処理や調理だけでなく、
販売・保管など流通にかかわる全業者に免許取得を定めて、
罰則も設けており、より、厳しい規則を課している。

東京では、調理の際に除去したフグの内臓は、ステンレス製の鍵付き容器にしまい、
それを築地の除毒場に持ちこんで焼却し、さらに苛性ソーダで中和した上、
地下に埋めることが義務づけられています。
東京のふぐ店では、毒のある部位を出すなんてありえないのです!


フグはとにかく扱いが難しい魚。釣った後は、身を落ち着けるために
2〜3日は水温15度前後の水槽に入れておかなければならず、
さらにしめて毒を除去した後も、肉を1〜2日置いて熟成させなければおいしくなりません
(さっきまで活けすを泳いでいたふぐを、さも新鮮そうに出す店は信用しないこと)。
さらに養殖物だと、ある日突然お互い噛み合い始め、一夜で全滅してしまうこともあります。
(その為に、養殖物は前歯を折ってあります)

フグの店の良し悪しを決めるのは、100%素材の良し悪し。
ズバリそれは天然のとらふぐ!
天然とらふぐは、食感も旨味も他のフグとは歴然と違います。

同じ天然のトラフグでも、玄界難や東シナ海などの外海で獲れる外海ものと、
瀬戸内海や豊後水道で獲れる内海ものでは味が異なり、
外海ものは速い潮の中を泳ぐために身が締まっているのに対し、
内海ものは身が柔らかい代わりに食べているエサが良いので肉に旨味がある、と言います。
が 、最近は外海ものも内海ものも乱獲がたたり、トラフグの漁獲量は減少の一途。

トラフグは養殖もされていますが、養殖のフグはあまり泳がないので身がプヨプヨしていて、
フグ独特の締まった感じに乏しく、その分お値段も天然の3分の1。

さ らに、トラフグの代わりによく使われるのが、マフグ、カラスフグ、シマフグ等。

コース3〜4千円の激安ふぐ店が使っているのは
一番安いサバフグが多いようです。

ふぐ料理の醍醐味は、鍋の最後に食べる、フグや野菜などの旨味をすべて吸収した「お雑炊」
(鍋に骨付きふぐが入っているのは、ダシを出して最後の雑炊をおいしくするためです)。
「鍋は、お雑炊を食べるためにダシをとっている」と言う方が居るほどで、
お雑炊はふぐ料理ののメイン・ディッシュ♪(笑)

安いフグと天然トラフグの味の違い…
その違いを知るためにも、最初はぜひ天然物を!!

本当に良いフグを食べてみて下さい。安いフグを食べるくらいなら、
新鮮なカワハギを食べた方が、よほどマシと言う方も居られます。 (^^ゞ

標準名 可食部位
 肉   皮   精巣
(白子)
☆トラフグ ・シロ
味覚はふぐの王様。胸ビレの後ろにある大きな黒紋が特徴。
春に産卵し、幼魚は河口付近まで来遊する。
卵巣や肝臓には強い毒を持ち、腸は弱毒。
血液、精巣、皮膚、肉は無毒。
☆カラスフグ・クロ
トラフグとよく似ているが、尻ビレが黒い。
胸ビレの後ろに大きな黒紋があるが、トラフグに比べると周囲白輪が大きい。
毒性はほぼ同じで、味は多少落ちるといわれる。
☆シマフグ
鍋物に使われ、毒性はトラフグとほぼ同じ。
体の背に青みのある地色に白い縞があり、ヒレはすべて鮮黄色だ。
「オテラフグ」と呼ぶ人も多い。
☆シロサバフグ
ふくの中ではまったく無毒で知られる。
小名浜と酒田以南の暖海に広く分布しており「庶民のふく」として人気がある。
尾ビレの上下先端が白いのが特徴で、
ドクサバフグとの見分け方法だ。
☆クロサバフグ
尾鰭が、全体に黒っぽく、ゆるい二重湾入形になっており、
上葉下葉の先端が白くなっている。

無毒で食べられるというシロサバフグと似ており、注意しよう。
肉・皮膚・精巣は無毒。
しかし南シナ海産では筋肉が弱毒、卵巣と肝臓は猛毒とされる。
※ふぐ毒は産地や季節により変わる、また同定が難しいし
交雑魚も多く報告されており実際の毒性はわからないことが多い。
危ないので素人料理はやめよう。
☆ヨリトフグ
体表に小棘はなく、無数の小さな「しわ」がある。目立った斑紋はない。
深海性で深海釣りの外道で釣れる。思いっきり海水を呑んで、抵抗するので重たく、
何が来たのかと喜んであげて、がっくりする。毒はないのだが、美味しくない。
☆マフグ
成魚の背中は緑黒色。トラフグより味は落ちる。
わが国近海でとれるフグでは大型。
前進の皮膚が全くなめらかなことから、ナメラフグとも呼ばれる。
肉、精巣は無毒で広く食用とされている。
×
☆ショウサイフグ
日本沿岸部でごく普通に見られ、東京ではゴマフグと混同して呼ばれている。
食用とされているが、卵巣と肝臓に猛毒があり、皮や腸も強毒。
肉も弱毒のため食べる量に注意が必要だ。
×
☆ゴマフグ
全く無毒のサバフグと似ているが、卵巣、肝臓に強毒があり、
皮も弱毒なので注意が必要だ。
×
☆アカメフグ
本州中部の太平洋沿岸に分布する。
背が桃色または黄色を帯びた褐色で、小黒点が散在しているのが特徴。
毒性は強く卵巣、肝臓、皮は特に強い。
肉と精巣は無毒で食用にされる。
×
☆メフグ
中国では食用にされており「河豚」の名の起こりといわれる。
胸ビレの近くにある左右一対の黒紋は白輪で囲まれ、目を思わせる。
肉、精巣が無毒のほかは、猛、強毒。
×
☆コモンフグ
体色は暗緑褐色地にほぼ円形の小白点がある。
コモンフグのしりびれが淡黄色であることで、ショウサイフグ、ナシフグと区別できる。
背面・腹面には小棘が密生しているので、とげのないマフグと区別できる。
体長約25センチ。各地の沿岸部に見られ、卵巣と肝臓に猛毒があり、肉も弱毒。
× ×
☆ヒガンフグ
春の彼岸頃成魚がまとまってとれることから、この名が付いたらしい。
フグの中では1番うまいとの評価もある。
肉は無毒だが、皮、内蔵は強毒を持つ。
× ×
☆クサフグ
わが国沿岸でとれる最も普通なもので、全長約15センチと小型。
産卵習性が特異で、6月上旬頃大群をなして神奈川県三崎周辺の海岸へ集まり、
潮間帯の小石の間などに産卵する。卵巣、肝臓、腸に猛毒。肉も弱毒。
× × ×

フグは体をプーッ!と膨らませて、敵を驚かせます。
フグが身を守る方法はそれだけではありません。
内蔵や筋肉に毒を持ったりするのも、身を守るためなのです。
 
 フグには、身から何から体中に毒のあるもの、内臓と卵巣にしか含まれないものと色々である。
しかし、たまに精巣、卵巣を合わせ持ったフグもあります。

フグの毒は、テトロドトキシン(tetrodotoxin) と呼ばれ、神経を麻痺させる作用があります。
この毒は、猛毒の青酸カリの約1000倍。300度の加熱で も分解しないので、
煮たり焼いたりの調理ではなくなりません。
  有毒の部分を食べると20分〜3時間でしびれやおう吐などの中毒症状を起こし、
毒力が強ければ死ぬこともあります。 ふぐ毒に有効な解毒剤はありません。

鉄砲玉に当たると死ぬのと同様、「当たる」と死ぬので「鉄砲」とも呼ばれたりします。

それは、フグ調理師の免許を持たない素人の釣り人が、
フグの種類、可食部位を確認せずに調理したための事故です。

「ふぐ調理師の免許を持たない素人は絶対に調理をしない!」

東京では「ふぐ調理師」、神奈川県では「ふぐ包丁師」ですが、
山口県では「ふく処理師」といいます。
フグを調理する技術というよりも、フグの可食部分と不可食部分を正しく見分ける知識と
それを分離できる技術を有するかどうかを判断するもので、
試験・認可は都道府県知事が行います。
ですから、可食部分として分離されたものなら、一般の方でも調理できます。

フグの分布は広く、北海道から韓国、南シナ海まで広がっている。
冬が旬とされるが、毒性が冬から春へ向け増加し、産卵期の五〜六月が一番高いとされます。

トラフグの卵は1.5ミリ程で、生まれると1年で25センチ、2年で35センチに、
8年で65センチにもなる。寿命は約10年で、産卵には4年目位から加わる。
オスはメスより成熟が1年程早い。産卵期は3〜5月頃。

 食用にされるのは、主にトラフグ、マフグの仲間で、流通の大半を占めている。
 味は脂肪分が0.1%と少ないのでさっぱりしている。



河豚は食いたし命は惜しし

おいしい河豚料理は食いたいが、中毒の危険があるので食うことをためらう。
転じて、やりたいことがあるのに、危険が伴うので決行をためらう。(広辞苑)

河豚食う無分別、河豚食わぬ無分別

河豚の毒のあるのをかまわずに食うのは無分別であるが、
中毒を恐れてそのおいしさを味わわないのも無分別である。(広辞苑)


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